小学生のお母様より、学校の宿題について相談があったお話。これに似た話はよくあります。以下、内容を要約します。
「学校の宿題がわかっていないようで、塾で見ていただけないか?」というものです。学校の宿題については、私個人の考え方も実は数年前と変わっております。
以前は「テキスト・カリキュラムに沿って、学校よりもレベルの高いことを教えるのが塾。」であり、「学校の宿題くらいは家庭学習でなんとかなる、なんとかできるような基礎学力をつけていこう。」と考えておりました。
それは、小学校の宿題・学校のカラーテスト自体がとても簡単だからです。小学校のカラーテストは問題を見る限り、基礎・基本以外は出題されません。ちなみに、どれくらい取れていれば良いかというと、「目安は毎回満点、たまに90点以上くらいまでが許容範囲。90点を下回ると何かしら、弱点、積み残しがあると考えたほうが良いです。」
しかし、さきほど述べた「学校の宿題について塾でやるのはどうなのか?」について。「お子様それぞれの学習の課題に向き合うことが真に塾に求められるもの」で、そもそも学校の授業や宿題がわからなければ、塾でやる応用問題は、基礎基本が身についていないとできないです。私の今の結論は「学校の宿題もお手伝いします。ただし、ゆくゆくは自身の力でやり切れるようになってほしい。そのためのサポートはさせていただく。」ということになります。
例えば、分数の掛け算や割り算の文章問題を解くためには、分数の掛け算・割り算の前に分数(小数)の概念を理解していないといけません。分数の割り算、掛け算の計算はできているけど、文章題になるとできないというお子様は、分数の概念そのものがわかっていない可能性があります。分数の概念とは簡単に言えば1/4(4分の1)は「1を4つに分けたうちの1つ分」ということです。「なんだそんなことか。」と保護者の皆様は言われるかもしれませんが、意外と言えなかったりします。お子様にぜひ質問してみてください。「8分の3を説明してみて。」小数なら「1.3てどういうこと?」など。
「全体を8つに分けたうちの3つ分」、「0.1が13個集まった数」など大人が聞いて、論理的にしっかり説明できれば理解できています(ほかの答え方でも論理的にわかればマルです)。
もし、できないようであれば今のうちから対策を考えなければなりません。学年が進むほどに弱点や積み残しが解消しづらくなってきます。
中学生になってから分数・小数の計算が弱い子には、丁寧に説明してもなかなか理解してもらえないです。これはなぜなのか?おそらく小学校で苦手意識をもってしまい、
「小数・分数」に対してアレルギーをもってしまったのかもしれません。分数アレルギー、小数アレルギーと私はネーミングしています。
また、いろいろな保護者様の話を聞くと、宿題の量も学校によって(学年・時期によっても)バラバラだということでした。
宿題が出ても、答えをもらっていれば、丸写ししているかもしれませんので、保護者様には注意が必要です。
アドバンスではテキストの課題内容や以前間違えた問題を抜き打ちでやってもらっています。そうすれば、今回の宿題はかなり〇が多いなと感じたときは、まったく同じ問題を目の前でやってできるかどうかを確認します。
残念ながら、「宿題はすべて〇なのに、塾では手が全く動かない(手が止まる)」といったことが起きます。これは宿題をとりあえず答えを見て写してきたのでしょうね。言うまでもありませんが、時間の無駄ですし、とても悲しいことです・・・。こんな時、叱ることはありますが、努めて静かな声で本人に事実を認めてもらい、反省してもらいます。そして今後同じようなことがないよう、保護者様にもお話し、応援させていただきます。
学校の先生も怒る先生が減っていると聞きます。怒られ慣れていないお子様が多いように感じます。時代なのでしょうが、悪いことはきちっと叱るべきだと思います。(ブログ記事はあくまで個人の感想、考えです。異なる考えをお持ちの方もたくさんいらっしゃると思います。その点をご理解のうえお読みください。)